『たのしい インフォグラフィック入門』基本からきちんと知りたい人へ – 本の感想・評価

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

インフォグラフィックってご存知ですか?

 

「なんか聞いたことあるー」とか「最近流行りだよねー」とかって方が多いのではないでしょうか。

僕もそのレベルです。

 

インフォグラフィックとは

情報をわかりやすく、人に伝わるかたちに視覚化したもの

のことです。

 

↓こんな感じのやつです。

雑誌やWEBサイトなどで目にする機会も増えてきましたよね。

 

インフォグラフィックってなんとなく面白そうだなと思ったので、入門書を読んでみました。

1冊目としてはおすすめできる本を見つけました。

意外とインフォグラフィックに関する本って少ないので貴重な本です。

基本情報

タイトル たのしい インフォグラフィック入門
個人評価 6 / 10
著者 染谷 昌利

一言感想 / こんな人にオススメ!

一言感想

視覚情報は最強。でも一目でわかる情報って、作るのは難しそう。

こんな人にオススメ!

  • インフォグラフィックって何? という人
  • インフォグラフィックを作る工程をざっくり知りたい人

オススメなところ!

基本の基本からきちんと入門させてくれる

インフォグラフィックって何なの?というところから、丁寧に書かれています。

そのため、前提知識は一切なしで読み進めることができます。

そのぶん、ある程度知識がある人にとっては物足りなく感じるかもしれません。

 

こういう本を書く人はその道のプロなわけで。

入門書と言いつつ、難しめの本というのは多いものです。

この本は徹底して初心者目線なので、安心して読み進めることができます。

インフォグラフィック作成に必要な能力とは?

本書では

  • 解析能力
  • 編集能力
  • デザイン能力

の3つが必要と説かれています。

なぜその能力が必要なのか、インフォグラフィック作成のどの工程で必要となるのか、丁寧に書かれています。

本書を通じて、インフォグラフィック作成に必要な能力のイメージをつかむことができます。

 

それぞれの能力の開発方法や、具体的なインフォグラフィック作成手順はありません。

この本を読んで概念を理解し、他の本で知識を深めていくのが良いだろうと思います。

 

解析能力のうち、情報の整理・整頓について記された部分は参考になりました。

整理と整頓の違いを普段意識することってないですよね。

 

情報の整理とは「情報収集、切り口の設定、スリム化」のこと、

情報の整頓とは「ラベリング(キーワードをつける)、並び替え、構造化」のことです。

細かい内容が気になる方はぜひ本書を読んでみてください。

インフォグラフィック作成の流れは?

この本では、インフォグラフィクを構成する要素を3段階に分解し、それぞれの作成の流れを整理しています。
  • ピクトグラム作成
  • 図解作成
  • インフォグラフィック作成

の3段階です。

ピクトグラムとは、言葉の代わりなったり、言葉を補なったりするグラフィックのことです。

「非常口の緑色の人」をイメージして抱くとわかりやすいでしょう。

あれは「逃げる人」という言葉を単純なグラフィックで表したものです。

「トイレの男女」を表すグラフィックもピクトグラムの良い例です。

 

世の中の全てが文字で説明されていたら、分かりづらいですよね。

「トイレはこちら」「非常口はこちら」と全て説明的に書かれていたらうんざりします。

「物事を単純化し、分かりやすく伝える」ことにピクトグラムは役立っています。

 

そのピクトグラムと、表や図を合わせて説明的にしたものが「図解」です。

 

え、それってインフォグラフィックじゃないの? と思う方も多いでしょう。

 

本の中で、図解とインフォグラフィックの違いが分かりやすく書かれていましたので紹介します。

「図解とインフォグラフィックの大きな違いは、相手への伝わり方です。インフォグラフィックは、相手を一目で虜にします。図解と比べて、感情に訴えかける力が強いからです。」
「図解の場合は、伝えたい内容にもともと関心がある人に見てもらうのに向いていて、一方インフォグラフィックは、関心がなかった人たちに振り向いてもらうことが期待されます」

ただ分かりやすく説明するだけでなく。

「情報に、人の感情に訴えかける力を与えたもの」がインフォグラフィックなんですね。

ザンネンなところ……

入門後の一歩目まで書いて欲しかった

なるほどー、インフォグラフィックってすごいんだなー。というところには至るのですが。

インフォグラフィックを使う力を身に付けたいと思っても、何をしていいかこの本を読んだだけでは分かりません。

 

入門書ですので、細かいことを書き過ぎるのがよくないというのはわかっているのですが。

それでも、「本を読んでインフォグラフィックへの関心を深めた人が次のステップに踏み出すためのヒント」をもう少し書いて欲しかったです。

まとめ

情報は多様化し、その量も増え続けています。

情報に触れることに疲れている人も多いです。「分かりにくい情報」は、たとえ重要なものであっても、見向きもされなくなってきています。

「必要な情報のみを切り出し、編集し、人の感情に訴えかける力」はこれからますます重宝されるようになるのではないでしょうか。

 

最初にも書いた通り、インフォグラフィックを基本から知りたい人は、読んでおいて損はない本だと思います。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

コメントを残す

*