『「分かりやすい文章」の技術』実務文を書くのに役立つ良書 – 本の感想・評価

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どうも、分かりやすい文章を書きたくて仕方がない、umeです。

「分かりやすい文章が書けるようになる」と評判の本を読んでみました。

基本情報

タイトル 「分かりやすい文章」の技術―読み手を説得する18のテクニック
個人評価 8 / 10
著者 藤沢 晃治

本の見出し

  • 第1章 「分かりにくい文章」がいっぱい!
  • 第2章 「分かりやすい文章」とはどんな文章か
  • 第3章 趣旨を素早く伝える「構成の技術」
  • 第4章 読む気にさせる「レイアウトの技術」
  • 第5章 読み手を同意させる「説得の技術」
  • 第6章 趣旨をスムーズに伝える「センテンスの技術」
  • 第7章 文章をなめらかにする「推敲の技術」
  • 第8章 「分かりやすい文章」のためのチェック・リスト

一言感想 / こんな人にオススメ!

一言感想

「分かりやすい実務文」を書くためのノウハウが満載だった。

こんな人にオススメ!

  • 分かりやすい文章を書きたいけど、何をしていいかわからない人
  • ブログを書いている人

オススメなところ!

「分かりやすい実務文」の書き方に絞っている

本書の目的は明快です。

「文章には、大きく分けると小説やエッセイなどの芸術分と、意見、情報、研究成果などを伝達、発表する実務文の二種類があります。この本は実務文の書き方を述べたもので、余韻の残る名文を書くための本ではありません。」

つまり、小説を書きたい人などは対象になっていません。

論文・ブログ・プレゼンテーション資料などの実務文を書きたい人を対象にしています。

「分かりやすい文章とは何か」が分かる

そもそも、分かりやすいってどういうこと? という疑問にもきちんと答えています。

 

書き手と読み手で、文章への関わり方はもちろん異なります。

  • 書き手にとって文章 =>整理して書くもの
  • 読み手にとって文章 => 読んで解釈するもの

という違いがあります。

つまり分かりやすい文章とは「最大限に整理して書かれた、読み手が解釈しやすい文章」のことです。

 

本書の中では「文章の整理の仕方」と「文章を誤解なく読ませるためのノウハウ」が展開されていきます。

「具体的な技術」も書いてある

こういった実用書では「具体性と抽象化のバランス」が大事になります。

具体的過ぎては、読者自身の立場で活かすことができません。

抽象的過ぎては、読者が内容を理解することが難しくなります。

 

本書では適度に具体的なノウハウが散りばめられています。

 

一例として、『「が」でつながっているセンテンスを「句点(。)」と「しかし、」で二つに分割すること』があげられています。

センテンス(一文)を短くするための技術の一つです。

 

実践すると、こうなります。

(悪)本を紹介しようと思いその長所と短所をそれぞれ探そうとしていたのですが、全体的に良書でしたので、短所の方はなかなか見つけることができませんでした。

(良)本を紹介しようと思い、その長所と短所をそれぞれ探しました。しかし、本書は良書でしたので、短所は見つけられませんでした。

 

後者の方が読みやすくなっています。

ちなみに上記の例では、センテンスを分けるだけでなく、「無駄を省く」という技術も適用しています。

「文章のチェックリスト」が有益

この本の最後の章で、わかりやすい文章のチェックリストが載っています。

本を読んで満足して終わってしまうことも多いかと思いますが。

読み手が実際に文章を書くときに、チェックリストを見ることで、実践レベルまで落とし込むことができます。

まとめ

何らかの文章を書く機会のある人は、読んで損のない本です。

 

実務文ではなく、情緒のある小説を書く人にとっても、無駄にはならないと思います。

「読み手に誤解させない文章」を書くことはいつだって重要だからです。

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