SFの名作として名高い映画『ブレード・ランナー』。
人気が高いためか、様々なバージョンが乱立しています。
映画に詳しくなく、「見るのは一つで十分」という人にとっては困ったことです。
熱狂的ファンはなんども繰り返して観て、バージョン間の違いを楽しんでいるようですが。
この記事では「映画初心者はこれを観ておけば間違いない」というバージョンを紹介します。
ついでにざっくりと、それぞれのバージョンの違いもまとめます。
一つだけに絞るとしたら『ブレード・ランナー』はどのバージョンを観るか
『ブレードランナー ファイナル・カット』をみておけば間違いありません。
最も画質が綺麗なものですし、当初の編集ミスなども修正され完成度が高まっています。
「はじめて観る人」や「一つだけみたい人」はこれを見ておけば良いでしょう。
一度見た上で、その世界観を気に入れば、他のバージョンも見て違いを楽しんでください。
どんなバージョンがあるのか
大きく分けて、以下の5つのバージョンが存在します。
- ワークプリント(試写版)(1982年)
- オリジナル劇場公開版(1982年)
- インターナショナル劇場公開版、完全版(1982年)
- ディレクターズ・カット(最終版)(1992年)
- ファイナル・カット(2007年)
それぞれのバージョンの違いは
ワークプリント(試写版)(1982年)
試写版用に作成されたバージョン。
原点ともいえるバージョンですね。
熱狂的ファンでなければ観る必要なないかと思います。
オリジナル劇場公開版(1982年)
一般受けしやすいように編集されたバージョン。
「分かりにくい」「暗い」といった特徴があるため、一般受けしないことを危惧して、(監督ではない)製作者によって編集が加えられたものです。
ナレーションやハッピーエンドとみられるエンディングが追加されています。
インターナショナル劇場公開版、完全版(1982年)
ヨーロッパや日本など、世界に向けて公開するためにいくつかのシーンが追加されたバージョン。
オリジナル劇場公開版に、いくつかのシーンが追加されています。
ディレクターズ・カット(最終版)(1992年)
監督の思い通りに再編集して公開されたバージョン。
ブレードランナーは公開当初はあまりヒットしませんでした。
しかし、じわじわと評価をあげていき、ついに再公開のチャンスを得ます。
今度は監督が自分の意図通りのものを公開することが許されます。
そのため劇場版で追加されていたエンディングなどは無くなっています。
ファイナル・カット(2007年)
細かなミスなどが修正された、監督のこだわりが作り上げたファイナルバージョン。
ディレクターズカットがもとになっています。
細かな編集ミスの修正、映像品質の向上、いくつかのシーンの追加がみられます。
クリエイターたちのこだわりが作り上げたバージョンと言えるでしょう。
『ブレードランナー クロニクル』とは何か
前述の「オリジナル劇場公開版」「インターナショナル劇場版」「ディレクターズ・カット」の三種類が全て含まれるものです。
レンタルショップで他のが借りられていてこれしか残っていない場合や、複数のバージョンの違いを一気に楽しみたい場合に、クロニクルはおすすめです。
いちばんのオススメはファイナル・カットです。
特にこだわりがなければ、そちらをご覧ください。