スマートホームの人気が高まる中で、「照明の自動化」を最初に取り入れる人が増えています。その中でもスマート電球は、手軽に導入できるのに生活を一気に便利にしてくれるアイテムです。
日本の住宅で多く使われるのが「E17口金」の電球。しかし実際に探してみると「E26は多いけどE17は少ない」「アレクサ対応の製品はどれ?」と迷う方も少なくありません。
この記事では、スマート電球の仕組みや選び方、アレクサとの連携方法、さらにE17口金に対応したおすすめ製品まで詳しく解説します。
また、SwitchBotなどのE26口金のスマート電球を、E17の照明に使う方法もご紹介します。

スマート電球については、E17に限らず、以下の記事でも詳しく説明しています。興味のある方はお読みください


E17スマート電球の基本


スマート電球とは
従来の電球のようにスイッチをオン・オフするだけでなく、アプリや音声で明るさを調整したり、色を変えたり、自動化ルールを設定したりできるのが特徴です。
既存の電球と交換するだけで気軽に使えるのがスマート電球のメリットの一つです。



スマート電球はスマートホーム初心者からも人気です
スマート電球の口金(くちがね)
E26はリビングの天井照明など大きな器具に多く、E17はダウンライトやシャンデリアなど小型の照明器具に多く使われます。
スマート電球は最もニーズのあるE26が主流です。とはいえ日本の住宅ではE17の照明も多く、「スマート電球を導入したいけどE17対応が少ない」という悩みが生まれがちです。
E17向け製品を探すのは大変ですが、最近ではPhilips Hueや国内ブランドからも対応モデルが登場しています。
スマート電球の種類(ハブ型・Wi-Fi型など)
ハブ型は、専用のスマートホームハブを経由して操作するタイプです。Philips Hueなどが代表例で、安定した接続や複数台管理のしやすさが魅力です。ただし導入時にハブが必要なのでコストはやや高めになります。
Wi-Fi型は、電球自体がWi-Fiに直接つながるタイプです。アプリをインストールすればすぐに使える手軽さが人気で、国内ブランドのBeamtecやTOLIGO等がこの方式を採用しています。ただし、台数が増えるとルーターに負担がかかる場合がある点に注意が必要です。
さらに最近は「Matter対応」の電球も登場しており、今後は複数メーカーをまたいで統一的に管理できるようになる可能性があります。自宅環境や使いたいスマートスピーカーとの相性を考えて選ぶのがポイントです。


E17スマート電球のアレクサ対応
アレクサ(Amazon Alexa)とは
Echoシリーズのスマートスピーカーやスマートディスプレイに搭載されており、声でスマート電球や家電を操作できます。
例えば、寝室に設置すれば「おやすみ」と声をかけるだけで照明が自動で消灯したり、朝は徐々に明るくなって自然に目覚めを促したりできます。外出先からも操作できるため「電気を消し忘れたかも」という心配も減ります。
アレクサは単にオン・オフするだけでなく、調光や調色、タイマー設定なども可能です。また、複数の家電をまとめて制御できる「定型アクション」機能を使えば、シーンごとに最適な照明環境を自動で作り出せます。


E17スマート電球とアレクサの連携方法
連携方法はシンプルで、基本的には次のステップで設定できます。
- スマート電球を取り付ける
照明器具にE17スマート電球をセットし、電源を入れます。 - 専用アプリでセットアップ
Philips Hueなら「Hueアプリ」、Beamtecなら「Smart Lifeアプリ」といった専用アプリでWi-Fi接続などの初期設定を行います。 - アレクサアプリと連携
スマホのAlexaアプリを開き、「デバイス」→「+」→「デバイスを追加」から電球を登録。必要に応じてスキルを有効化します。 - グループや定型アクションを設定
複数の照明を「リビング」「寝室」といったグループに分けたり、「おはよう」で一斉に点灯するなどの定型アクションを作成します。
設定が完了すれば、声で簡単に照明を操作できるようになります。
E17スマート電球のおすすめ
スマート電球の主流はE26であるため、E17口金対応のスマート電球は数が限られます。その限られた選択肢の中から、信頼できるメーカーの製品を選ぶことが重要です。
Philips Hue(フィリップスヒュー) ホワイトグラデーション E17


E17口金に対応したモデルもラインナップされており、信頼性と機能性の両立が魅力です。
「Philips Hue ホワイトグラデーション E17」は、調光調色に対応しています。このほか、E17口金対応の、調光のみのモデルや、フルカラーのモデルも豊富に販売されています。それらの電球も、製品リンクの関連商品から簡単に見つけられます。
Hueは専用ハブ(Hueブリッジ)を利用することで安定した通信を実現し、複数の電球を一括で管理できます。また、アレクサやGoogleアシスタント、Apple HomeKitとの相性も抜群で、音声操作やシーン設定をスムーズに利用できます。
複数個所でスマート電球を使いたい場合や、E17とE26を組み合わせて使いたい場合におすすめです。
項目 | 内容 |
---|---|
口金サイズ | E17 |
型(電球の形) | 小型電球形 |
明るさ(ルーメン) | 470lm(40W相当) |
消費電力 | 5.1W |
調光(明るさ) | 対応 |
調色(色温度) | 対応(2200K~6500K) |
音声コントロール | Alexa / Google アシスタント / Apple HomeKit (Hue ブリッジ経由) / Microsoft Cortana (Hue ブリッジ経由) |
Wi-Fi接続 | 非対応(Hueブリッジ経由またはBluetooth) |
Bluetooth接続 | 対応 |
Matter対応 | Hueブリッジ経由で対応 |



Philips Hueは「高品質・拡張性・デザイン性」の三拍子そろったシリーズ。価格に納得できれば、長く使えるベストバイです
エジソンバルブ E17 シャンデリア


クラシックなエジソンランプ風デザインを採用しつつ、スマート電球としての機能を備えています。アンティーク風の照明器具や、雰囲気を大切にするリビング・ダイニングにぴったりです。
専用アプリやアレクサ連携に対応しているため、デザイン性だけでなく利便性も確保。明るさの調整やスケジュール機能も備わっているので、実用性と雰囲気作りの両立が可能です。
「おしゃれに見せたいけど利便性も欲しい」という方におすすめです。
項目 | 内容 |
---|---|
口金サイズ | E17 |
型(電球の形) | シャンデリア球(キャンドル型) |
明るさ(ルーメン) | 250lm(20-30W相当) |
消費電力 | 4W |
調光(明るさ) | 対応 |
調色(色温度) | 対応 2200K-6000K(電球色中心) |
音声コントロール | Alexa / Google アシスタント / Siriショートカット |
Wi-Fi接続 | 対応 |
Bluetooth接続 | 非対応 |
Matter対応 | 非対応 |
エジソンバルブ E17 ミニGLOBEクリア


クリアガラス仕様で、フィラメントが透けて見える美しいデザインが特徴です。コンパクトな球形デザインなので、カフェ風のインテリアや小型ランプに合わせやすく、空間に洗練された雰囲気を与えてくれます。
もちろんスマート電球としての機能も充実。アプリでの調光操作やアレクサによる音声操作に対応し、利便性を損ないません。
また、E17のスマート電球ではミニクリプトン電球を見つけるのが困難ですが、それに近しいデザイン性になっています。
項目 | 内容 |
---|---|
口金サイズ | E17 |
型(電球の形) | 小型グローブ球(クリアタイプ) |
明るさ(ルーメン) | 250lm(20-30W相当) |
消費電力 | 4W |
調光(明るさ) | 対応 |
調色(色温度) | 対応 2200K-6000K(電球色中心) |
音声コントロール | Alexa / Google アシスタント / Siriショートカット |
Wi-Fi接続 | 対応 |
Bluetooth接続 | 非対応 |
Matter対応 | 非対応 |
Beamtec(ビームテック)E17
Wi-Fi直結型なので専用ハブが不要で、スマホアプリやアレクサと連携するだけで簡単に利用できます。
明るさや色温度の調整が可能で、「読書に最適な白色」「リラックスできる暖色」などシーンに合わせて使い分けできます。
価格帯も比較的手頃で、「まずは試しにE17スマート電球を導入してみたい」という人に最適です。複雑な設定が苦手な方や、コストを抑えて導入したい方にもおすすめです。
また、E17にしては珍しく、760lm(60W相当)のカタログ値となっているため、明るさを求める方にとっても貴重な選択肢です。
項目 | 内容 |
---|---|
口金サイズ | E17 |
型(電球の形) | 小型電球形 |
明るさ(ルーメン) | 760lm(60W相当) |
消費電力 | 5.5W |
調光(明るさ) | 対応 |
調色(色温度) | 対応(電球色-昼光色) |
音声コントロール | Alexa / Google |
Wi-Fi接続 | 対応 |
Bluetooth接続 | 非対応 |
Matter対応 | 非対応 |
日昇 TOLIGO(トリゴ) E17
E17口金対応の調光モデルは、スマホアプリ「Smart Life」を使って操作するタイプで、直感的に使える点が評価されています。デザインもシンプルで、どんな照明器具にも馴染みやすく、取り入れやすいのが魅力です。
明るさの調整だけでなく、スケジュール機能やグループ操作にも対応しているため、複数の電球をまとめて管理できます。アレクサやGoogleアシスタントともスムーズに連携できるため、日常の利便性は抜群です。
調光のみで、調色はできないため注意が必要です。
「E17でシンプルなスマート電球を探している」という方に向いています。価格も比較的リーズナブルで、手軽にスマートホームを試したい人におすすめです。
項目 | 内容 |
---|---|
口金サイズ | E17 |
型(電球の形) | 小型電球形 |
明るさ(ルーメン) | 550lm |
消費電力 | 6.5W |
調光(明るさ) | 対応 |
調色(色温度) | 非対応(昼白色) |
音声コントロール | Alexa / Google |
Wi-Fi接続 | 対応 |
Bluetooth接続 | 非対応 |
Matter対応 | 非対応 |
E17口金でE26スマート電球を使う方法
E17口金のスマート電球はまだまだ数が少なく、好みのメーカーがある方はE26口金のスマート電球を使いたい、という人も多いでしょう。
ただ、当然ですが、E17の電球はE26の照明接続部には利用できません。
そこで、変換金具を使うという工夫が必要になってきます。



変換金具はリスクゼロではなく、本来は電球そのままでの利用が理想的です。基本的にはこれまでご紹介したE17電球の中から選んで使うことをおすすめします。とはいえ、やはりどうしてもE26を使いたいという方向けに、その方法をご紹介します
有名メーカーSwitchBotもE26しかない
スマートホームメーカーとして有名なSwitchBotですが、E17口金対応のスマート電球は発売していません。
その解決策として活用できるのが、E17の接続部をE26に変換する「口金変換アダプター(ソケット)」です。
これはE17のソケットにE26の電球を取り付けられるようにするパーツで、ネットショップで簡単に購入できます。アダプター自体は数百円程度と安価で、E17対応製品が少ない現状では便利なアイテムです。
ただし注意点もあります。E26電球はE17用器具よりサイズが大きいため、照明器具の傘やカバーに干渉する場合があります。また、発熱や耐荷重の面でも確認が必要です。
「サイズ的に無理なく収まるか」「安全基準を満たしているか」を必ずチェックしましょう。
照明接続部が下向きの場合


照明器具の接続部が下向き(天井から垂れ下がる形)の場合、E26電球をE17アダプターで取り付けても比較的安定して使えます。
重力で電球が下にぶら下がる形になるため、ソケットにしっかり固定されやすく、安全性も確保しやすいと言えます。特にペンダントライトやダウンライトの一部はこのタイプにあたり、物理的な干渉がなければ問題なく使用可能です。
照明接続部が横向き(斜め)の場合


横向きにソケットが付いている照明器具(ブラケットライトや一部のシーリングライトなど)の場合、E26電球をE17アダプターで使うのは難易度が上がります。
理由は単純で、電球自体の重さが横方向にかかるため、安定性に不安が生じやすいからです。
特にE26電球は重量もあるため、E17用のソケットにアダプターを介して横向きに取り付けると、緩みやすくなったり、最悪の場合は落下のリスクもあります。無理にE26は使わず、最初からE17対応のスマート電球を使うことが安全で確実です。
とはいえ、横向き(斜め)に対応した口金変換アダプターも販売されています。評判も悪くなく、E26電球の利用を優先する方にはおすすめです。
まとめ
今回の記事では、スマート電球の基本からアレクサ対応、さらにE17口金に対応したおすすめ製品、そしてE26電球を工夫して使う方法までを解説しました。
スマート電球は「ハブ型」と「Wi-Fi直結型」に分かれ、用途や環境によって選び方が変わります。安定性を求めるならPhilips Hueのようなハブ型が安心ですし、手軽に導入するならBeamtecやTOLIGOのようなWi-Fi型がおすすめです。
また、スマート電球はアレクサ等の音声アシスタントと連携することで真価を発揮します。声でオン・オフや調光を操作できるのはもちろん、タイマーやシーン設定、防犯対策まで幅広く活用できます。
さらに、SwitchBotのようにE26専用しか展開されていないメーカーも多いため、口金変換アダプターを活用する方法も紹介しました。ただし、器具の向きやサイズとの相性、安全性を必ず確認する必要があります。



E17サイズのスマート電球でも良い製品はあるので、自宅環境や使いたいシーンに合わせて、自分に最適な一灯を見つけてみてください

