- 就活の面接の、当日の流れを把握したい
- 面接でよく聞かれる内容を理解して準備したい
- 受け答えのコツを理解したい
面接に向けて何を準備すればいいか分からない、何度か面接を受けたことがあるけどうまくいかない、と悩まれている学生は多いのではないでしょうか。
ネットで調べても、様々な情報やテクニック集があふれていて、ますます混乱することもあるでしょう。
今回の記事では、「面接への準備や当日の対応で、最も重要なこと」を整理しました。
この記事を読んで、「面接の受け方の軸となる考え方」がしっかり定まるよう参考にしてください。
私も学生の頃、これからお話しする内容を意識して、人気ランキング上位の大手企業から最短で内定を頂くことができました
面接に向けて最も重要な三つのこと
①志望動機と自己PRの準備
面接で話す軸となる「志望動機」と「自己PR」の二つを練り上げる
面接では様々な質問をされますが、突き詰めればその内容は志望動機か自己PRいずれかに関連することばかりです。
対策しきれないほど数々の質問のパターンがありますが、それらは質問の仕方を変えて、志望動機か自己PRのいずれかを聞いているにすぎません。
これらを練り上げ、どのような質問パターンがきても、志望動機や自己PRにつなげて話せるようになること重要です。
具体的に、以下のような例で考えてみましょう。
これは「大喜利でもなければ、面接官が本気であなたが家電だとしたら何なのかを知りたいわけでもない」ということを理解しておかなければなりません。
当たり前の話に思えますが、意外と実践できる人は少ないです。
面接のときはいっぱいいっぱいで冷静さを失い、文字通りに質問に答えようとしてしまうというのは、よくある話です。
家電への例えで志望動機を聞こうとしているとは考えずらく、この場合は自己PRを聞かれていると考えるべきです。
「私の特徴(強み)は主体性で、自分でやるべきことを見つけて、一つ一つ課題に取り組んで解決していけることなので、そうですね、家電に例えると何でしょうか……。家電だったら、ロボット掃除機でしょうか」
のように、その家電である理由がしっかり話せれば問題ありません。
もちろん頭の回転が速く、すぐに思いつく方は「ロボット掃除機です。なぜなら……」というように結論から具体につなげていければより良くなります。
②話す内容は文章丸暗記ではなく重要な要素を覚える
丸暗記だと一つ忘れると続く言葉が出てこない
これは真面目な方ほどやりがちなことです。
自己紹介、志望動機、自己PRなどをすべて文章に起こして、丸暗記して何度もそれを練習するようなタイプです。
しかしこれでは質問のパターンが少し変わると答えられなくなります。
また、緊張で一言忘れると、その先で話すべきことすべてが出てこない、といったリスクもあります。
また、丸暗記だとむしろ思いが伝わりづらくなることもあります。
「この人スピーチがうまいな」と何かの機会に思ったことのある方は思い出して頂きたいのですが、その人は原稿を読み上げていたでしょうか?
きっと、自分の言葉で、自身を持って話されていたはずです。
ただ、その場合も、決してアドリブで話しているわけではありません。
話す内容や要素が決まっていて、それを覚えた上で、ちょっとした表現はその場の雰囲気に合わせて話す必要があります。
③必ず声に出して事前練習する
どれだけ実力のある人でもぶっつけ本番だと失敗する
話す内容、話し方についてこれまでお伝えしてきました。
しかし、これらの準備ができていたとしても、実戦練習をしておかなければ本番実力を発揮することはできません。
本番に向けた事前練習が欠かせません。
選考の早い企業の面接やOB/OG訪問で、実際に志望動機や自己PRを話す機会を作ってください。
家族や友人にお願いして聞いてもらうのでも構いません。
それも気恥ずかしい、というのであれば、本番を想定して一人で話す形でも構いません。
理解していることと実践できることは別物ですので、実際に声に出しながら練習してください。
といった練習が有効です。
要素だけだとなかなか話しづらいこともあるかと思うので、エピソードや補足を事前に文章化して整理しても大丈夫です。その内容をそのままエントリーシートに使うこともできます。
ただし先ほどお伝えした通り、練習であっても丸暗記はせずに、あくまで自分の言葉で話すことだけは意識してください。
就活面接当日の流れ
面接の日は、多くの就活生にとって重要な一日です。この章では、面接当日に何が起こるか、何を期待すべきかを詳しく説明します。
受付
過度にマナーを気にする必要はなく、清潔感に気を遣った上で、人として丁寧な対応を心がければ問題ありません。
受付には通常、面接の時間より少し早めに到着することが望ましいです。
この後ゆったりと時間を取れない場合もあるため、事前にお手洗いで身だしなみを整え、必要な書類がそろっているかも確認しましょう。
入室
- ドアを3回軽くノックし、入室を促されてからドアを開けて入室
- 入室後、ドアの方を向いてドアを閉める(後ろ手に閉めないよう注意)
- 椅子の横に立ち、着席を促されてから着席する
一般的なマナーはこの通りです。
ただ、丁寧な対応ができていれば問題なく、ここも過度に気を遣う必要はありません。
私も当時はノックのマナーなんて知りませんでしたが、支障はありませんでした
自己紹介
面接の自己紹介は、面接官に自分を印象づける絶好のチャンスです。
短く、明確に、そして自信を持って行うことが重要です。
本人確認を兼ねていることも多く、「学校名とお名前をお願いします」というように促されたら、それだけを簡潔に答えるようにしましょう。
質疑応答
自己紹介がおわると、いよいよ質疑応答です。
面接の核心部である質疑応答では、面接官からの質問に対して適切に答えることが求められます。
いろいろアピールしたい気持ちは分かりますが、しっかりと面接官の質問の意図を考え、聞かれえたことにだけ答えるようにしましょう。
ここでのコツは、事前に予想される質問に対する答えを準備しておくことです。
志望動機、自己PRなどの具体的なコツは後ほど解説します
退室
- 椅子から立って「本日はありがとうございました」とお礼を言う
- ドアの前で面接官の方へ向き直り「失礼いたします」とお辞儀をしてから退室
面接が終了したら、礼儀正しく退出します。
これでなければならないという定型文句はなく、お礼と退室の挨拶さえできれば何でも構いません。
面接で聞かれる主な質問と回答のコツ
面接では様々な質問が投げかけられますが、ここでは特に重要なものを取り上げ、それにどのように答えるべきかのコツを提供します。
自己紹介:印象に残る方法
自己紹介は、面接官に自分を知ってもらう最初のステップです。
印象に残る自己紹介をするには、自分の強みや経験を簡潔にまとめ、話のオープニングに強いフックを持たせることが重要です。
ただし、自己紹介は30秒-1分程度で簡潔に行うことが必要です。
心配せずとも、具体的なことはこの後の質疑応答で話す機会はいくらでもあります。
- 学校名、名前を伝える
- 志望動機を一言にまとめる
- 自己PRを一言にまとめる
- 「本日はよろしくお願いします」と締める
自己紹介はあらゆる面接ですることになるため、これらのポイントを揃えた自己紹介を用意してスラスラ話せるように練習しておいてください。
「学校名、お名前を簡単に教えてください」
「弊社を志望している理由と、自己PRも交えて1分程度でお話しください」
というように面接官から指示があることもあります。
その場合は、その指示に従って不要な内容を削って話すようにしてください。
志望動機:熱意を伝えるポイント
志望動機=「内定を辞退することはないか?」「動機と実態に乖離がなく、すぐ退職することはないか」の確認
「二大重要質問」の一つが志望動機です。
単に自分の思いを話すのではなく、企業の質問の意図を理解することが重要です。
どんなに優秀な学生であっても、志望度が低ければ、内定を出しても辞退されるリスクがあります。
また、志望動機とその企業の実態がズレていれば、入社してもすぐ退職につながり、企業も学生も双方が不幸になってしまいます。
企業も多大なコストをかけて採用活動を行っており、採用人数などの計画も厳密に立てているため、内定辞退が増えると非常に困ります。
志望動機のコツは「他と比べてその会社でなければならない理由を具体的に述べること」です。
- 数多くある業界の中で、その業界を志望している理由
- 競合他社と比較して、その企業がいい理由
を論理的に述べられるようにしてください。
一例として、私の志望動機の組み立て方は以下の通りでした
- IT業界を志望する理由
-
・仕事は自己実現の手段だと考えているため、社会貢献度・影響の大きな仕事をしたい。
・BtoBであれば間接的により多くの人の生活を良くして行ける。
・メーカーや金融とITの融合など、ITと様々な業界での融合が進む事例が多く、ITであれば社会全体の課題を解決していける。
- その企業を志望する理由
-
・競合他社と比べて○○の分野が優れている。
・○○の企業文化があり、自分本位ではなく「お客様への貢献」をきちんと考えている。
・OB訪問を行い、自分がそれまで考えた内容が間違っていないことを確認できた。
自己PR:強みを効果的にアピール
自己PR=「入社後に活躍できるか」の確認
大前提として、厳しいことを言うようですが、どれだけやる気があっても組織に貢献できない人を採用するメリットは企業にはないといえます。
しかし新卒採用はポテンシャルを見て採用するため、実績をもとに将来貢献してくれるかどうか予測すること難しいのが現実です。
そのため、将来活躍できるという根拠が欲しいため、企業は就活生に対して自己PRを求めるのです。
自己PRで大事なのは実績ではなく、思考や行動の再現性
良く勘違いされがちなのですが、企業は学生に対して実績は求めていません。
例えば、「サークルのリーダーをやっていた」「スポーツの全国大会で優勝した」というような実績は、社会人にとっては大したことありませんし、再現性があるかも分かりません。
「サークルのリーダーとして、○○でメンバーが困っていたため、○○をしようと考え、○○をしたら結果として○○となった」というような、そのエピソードで発揮された個人の強み(特性)や思考プロセスが重要なのです。
難易度は上がりますが「その自分の強みを、入社したらどう発揮できるのか」を自分の言葉で話せるようになればベストです。
そうしたことをきちんと説明できる学生を見て、面接官は「舞台は変わってもこの人は同じように活躍してくれそうだな」と思うわけです。
実績の大小は気にせず、「自身の強み」が発揮できた経験をしっかりと分析し、話せるようになろう
弱み(短所)を聞かれたときの話し方
自己PRで自身の強みをアピールできますが、面接官は逆に「あなたの短所は何だとお考えですか?」と聞いてくることもあります。
「やる気がないところです」と正直に答えてもメリットはありません。
また、あまり短所とは言えないような部分を話して自己PRにつなげても、面接官が期待する答えではないためマイナスとなることもあります。
短所の言いかえと、短所を自覚しての対策を話せるようになろう
「やる気がない」を言い換えると、例えば以下のようになります。
「自分の関心が持てないことに対して、進捗が遅くなってしまうことがあります。やらなればいけないけど興味を持てないことに対しては、他のこと以上に期限や作業時間を定めて、手を動かすように心がけています」
のような感じです。
短所を自覚できていて、それに対して対応方法も自分なりに考えている、ということが伝わるように話しましょう。
「最後に一言ありますか?」への回答
この質問に対して何か決まりきった回答を用意する必要はありません。
面接の最後に「最後に一言ありますか?」と聞かれたときは、面接の中で話せなかった点をアピールするようにしましょう。
すべて話し切ったということであれば、
「時間をいただき、しっかりお話も聞いていただけたため、追加でお話したいことはありません。本気で御社を志望し、活躍できるよう頑張ろうと思っていますので、よろしくお願いします」
というように意気込みを語るといったものでも構いません。
「最後に質問はありますか?」への回答
ここで質問しなかったからと言って、やる気がないと判断されることはないため安心してください。
それまでの中でしっかりと自己PRする方が重要です。
一つ注意点として、企業にとってのマイナス面や、ホームページに載っていそうなことや人事にメールで問い合わせれば十分な内容を面接で聞くのは控えてください。
どうしても知りたいことがあれば、OB訪問などで情報収集することをおすすめします。
- 入社するまでにやっておいた方がいい事
- 職種決定のプロセス
など事前の企業研究でわからなかったことで、本当に聞きたいことがあれば、もちろん質問しても問題ありません。
まとめ
- 志望動機と自己PRが面接の軸となる
- 内容は丸暗記ではなく要素だけ覚え、事前練習する
- 過度にマナーを気にする必要はなく、清潔感や丁寧な対応を意識する
- 志望動機と自己PRは企業の質問意図を理解して用意する
いかがだったでしょうか?
社会人目線で、学生には自分の実力を最大限に発揮して、希望する進路についてほしいので、本気で伝えたいことをまとめました。
自分の魅力や実力を、最大限に面接で伝えられるように準備を怠らず、頑張ってください。
学生の皆さんの就職活動がうまくいくよう応援しています