- リモートワークに興味があり、従業員側のメリットとデメリットを網羅的に理解したい
- メリットを理解して、自分に向いているか知りたい
- デメリットを理解して、その対策をたてたい
- 在宅勤務をしていて周りにずるいと思われないか心配
フルリモートワーク(在宅勤務・テレワーク)を実践するうめです
リモートワークは今や多くの職種で実現可能となり、多様な働き方が求められる現代において重要な選択肢となっています。
リモートワーク(テレワーク)実施者の継続意向は81.9%と増加傾向です。
一度リモートワークを実施した社員はそのメリットを実感し、継続を希望していることがわかります。
しかし、その実施には数多くのメリットだけでなくいくつかのデメリットも伴います。
この記事では、リモートワークのメリットとデメリットをそれぞれ掘り下げ、従業員やフリーランスが直面する実際の課題について詳しく解説します。
様々なところで働けるリモートワークですが、特に「ICTを活用したテレワークとして在宅勤務を中心に行う」リモートワーカーに焦点をあてます。
リモートワークのメリット
通勤の時間とストレスを削減
リモートワーク最大のメリットは、通勤にかかる時間がなくなることです。
通勤中に読書なども可能ですが、徒歩時間や公共交通機関の混雑を考えると、十分に通勤時間を活用できないことも多いです。
通勤が片道1時間の場合、1日あたり2時間、月間ではおよそ40時間となり、リモートワークではそれがすべて自由時間となります。
これにより、日々のストレスから解放され、その時間を自己研鑽や家族との時間に充てることができます。
また、都市部ではかなりの通勤ラッシュが発生するため、通勤だけでも大きなストレスとなります。
通勤による疲労が減ることで、仕事の効率も向上し、生活の質が全体的に改善されます。
作業を邪魔されず集中しやすい
オフィスでは避けられない同僚からの声掛けによる作業中断が、在宅では大幅に減少します。
このため、集中して作業を進めることが可能になり、生産性が向上します。
特にクリエイティブな仕事や集中力が求められるタスクにおいて、このメリットは大きなアドバンテージとなります。
好みに合わせたデスク・作業環境の構築
在宅勤務であれば、適切なデスクやオフィスチェアの選定や、効果的な照明の配置により、快適で生産的な作業空間を作り出すことが可能です。
オフィスであれば設備はある程度決まっており、なかなか個人の好みに合わせて選定することはできません。
多少の出費にはなりますが、プライベートでもデスクは利用できるため、自分への投資だと考えて作業環境は最大限整えることをお勧めします。
生産性が上がり、仕事でより成果を出せるようになれば、それくらいの投資はすぐに収入として取り戻すことができます。
自分のレベルに合わせて少しづつグレードアップしていき、古い物をフリマアプリで売れば意外と出費は少なくて済みます
服装の自由度の高さ・気軽さ
在宅勤務では、オフィスで求められるフォーマルなドレスコードから解放されます。
これにより、よりリラックスして仕事に取り組むことができ、ストレスの低減にも繋がります。
リモートワークでもお客様とのWEB会議はありますが、緩めの服装でも許容される傾向を個人的にも感じています。
服装というよりは、話す内容や対応でしっかりと評価されます。
家事・育児・介護との両立のしやすさ
リモートワークでは、家庭と仕事のバランスが取りやすくなります。
家事や子供の世話、介護など、家庭での責任と仕事の責任を上手く組み合わせることができるため、ワークライフバランスが向上します。
また、通勤時間や家庭の事情を考えると、出勤する仕事の場合は勤務地の選択が限定的となり、時短勤務やパート勤務となることもあります。
リモートワークでは、希望者はフルタイム勤務とプライベートの両立がやりやすくなります。
単に家庭のケアがしやすくなるだけでなく、キャリアの面を考えても大きなプラスとなります。
柔軟な働き方の実現
自分の体調や生活リズムに合わせて働く時間を調整しやすくなります。
これにより、仕事のパフォーマンスが向上し、自身の生活に合った働き方を模索することが可能になります。
また、リモートワークでは仕事の過程ではなく成果で評価されることが多くなります。
その意味でも、裁量労働制との相性がよく、さらに柔軟な働き方を実現できます。
私もこのパターンで、仕事の成功とプライベートの充実、その両立を目指して日々励んでいます。
仕事が終わった後、すぐにブログ執筆ができたりするのも、リモートワークならではのメリットです。
仕事の幅が広がる(地方在住者のチャンス)
個人の嗜好や家庭の事情で、東京や首都圏で働きたくても、地方を離れられない方も多いでしょう。
そのような地方在住者にとって、リモートワークは都市部に住むことなく様々な職種に就くチャンスとなります。
これにより、地方の活性化にも寄与し、地域に根ざした生活を送りながらも、多様なキャリアを築くことが可能です。
好きな土地に住める(首都圏から地方移住の実現)
地方に住みながら首都圏の仕事ができる、というのと同様に「首都圏にもともと住んでいた人がその仕事を続けながら地方に移住する」といったこともできます。
地方では首都圏に比べると地価や物価が安く、生活を充実させることができます。
その差額を貯金しておけば、年に数回首都圏に遊びに行っても、十分に元が取れます。
東京ならではのお店やイベントに毎週末行く、といった方でなければ、リモートワークによる地方移住も考えてみてはいかがでしょうか。
リモートワークのデメリット
「ずるい」と誤解され妬まれることも
オフィスに出勤している同僚から見ると、在宅勤務者が「楽をしている」と誤解されることがあります。
このような誤解は職場の人間関係に亀裂を生じさせることもあり、在宅勤務者が不当な評価を受ける原因となることもあります。
お客様先への訪問のある営業や、オフィス整備をする必要のある総務や事務など、リモートワークをできない担当というのは必ず存在します。
また、例えば電話や郵送物への対応など、一部の業務がオフィスで働く従業員に偏ってしまうこともあります。
様々なITツールや制度の整備によって、そうした偏りを防ぐことは企業側の役割ですが、従業員個人ではそういったことの改善は難しいものです。
組織の中でリモートワークができる人とできない人に分かれることにより、不公平感を覚える人も出てきます。
リモートワークでもできるタスクを積極的に引き取っていく、全社イベントなどで出社した時に積極的に同僚とコミュニケーションをとるなど、日ごろから信頼関係の構築を意識することがとても重要です。
チームとのコミュニケーションの課題
リモートワークでは、顔を合わせてのコミュニケーションが難しくなります。
これにより、ミスコミュニケーションの発生やチーム内の連帯感の欠如が問題となることがあります。
適切なコミュニケーションツールの選定と、定期的なオンラインミーティングの設定が重要ですが、それでも直接対面でのコミュニケーションに比べると限界があります。
それでも、できるかぎり対面コミュニケーションとそん色のないよう、様々な工夫や定期的なコミュニケーションの仕組み化が欠かせません。
メンタルヘルス・孤立感への影響
リモートワークは、社交的な機会を減少させ、孤立感を感じる原因となります。
特に社交的な人にとっては、同僚との日常的な交流がないことがストレスとなり、これがメンタルヘルスに悪影響を与えることがあります。
そうした環境を自覚し、コントロールの難しいメンタルではなく、まずは習慣や環境を変えていくことを意識するようにしましょう。
自己管理と集中力維持の難しさ
リモートワークでは、オフィス勤務以上に、強い自律性が求められる
自宅での勤務は、自己管理能力を大きく要求される環境です。
仕事とプライベートの境界が曖昧になりがちで、これが作業効率の低下を招くこともあります。
また、自分で仕事のペースを管理することが苦手な人にとっては、生産性が大きく落ちる可能性があります。
家庭でのデスク・作業環境の問題
全ての在宅勤務者が理想的な作業環境を持っているわけではありません。
狭いワークスペースやデスク周りの環境不足、騒がしい家庭環境などが作業効率を大きく阻害することがあります。
在宅勤務に伴う光熱費・通信費などの経済的負担
家での仕事は、光熱費やインターネット費用など、家庭の経済的な負担を増やす可能性があります。
特に冬季や夏季は、暖房費や冷房費が大きな負担となることがあります。
家にいられる代わりに外食を減らして食費を抑えるなど、家計全体のバランスを考えた工夫が必要です。
プライベートと仕事の境界の曖昧さ
在宅勤務では仕事と私生活の区別がつきにくくなりがちです。
人目に触れることがないため、ついサボりがちになってしまったり、逆に息抜きの機会がないままずっと仕事をしてしまったりします。
オフィス勤務であれば、家庭の用事や電車の時間に合わせて帰ることがありますが、リモートワークでは明確な「退勤」がないためいつまでもズルズルと働いてしまうことがあります。
このため、仕事の時間が過剰になりがちで、これがプライベートな時間を侵食する原因となります。
働いている実感不足でやりがいが感じにくい
オフィスでは上司や同僚がまわりにいて、協力し合いながら仕事を進められます。
ちょっとしたことでも声をかけやすく、共に働いている実感を得られ、お互いに感謝を示す機会があるなど、組織で働くやりがいを感じられます。
対面営業や接客であればお客様から感謝の言葉をかけられることもありますが、リモートワークではその機会も限られてきます。
リモートワークでは基本的に一人で作業することが多く、誰かの役に立っている実感が得づらく、やりがいを感じにくいことがあります。
運動不足
オフィスではデスクワークであったとしても、離れたトイレへの離席や、ランチや会議室への移動など、意外と動いていることも多いものです。
リモートワークでは、通勤がなくなることがメリットである一方で、それにより日常的な運動量が減少します。
トイレや冷蔵庫までの距離も近く、単純に歩く距離がすべて短くなります。
これが健康問題につながることもあり、リモートワークをしている人は積極的に運動を取り入れる必要があります。
リモートワークを始めてから、劇的に体力が低下し、体重は増えていきました。生活が大きく変わるため、運動習慣も合わせて変えていく必要があります。
リモートワークがキャリアに及ぼす影響
リモートワークはキャリアにも影響を与えます。
キャリア成長の機会が減少することや、会社からの評価が不透明になることは、リモートワークを取り巻く重要な課題です。
キャリア成長の機会とリモートワークの相互作用
リモートワークをしていると、オフィスにいる同僚に比べて目に見える成果を上げることが求められる場合があります。
また、昇進や新プロジェクトの機会を逃しやすくなることもあります。
リモートワークは楽をするためのものではなく、あくまで仕事とプライベートを最適化するための手段であると考え、仕事での成果とプライベートの充実を両立させなければなりません。
これまで以上に成果を見られることを自覚し、リモートワークが自分のキャリアに影響ない働き方を熟考する
会社からの評価の正当性を担保するには
リモートワークでは、自分の仕事に対する可視性を高める努力が必要です。
定期的な成果報告や、積極的なコミュニケーションを通じて、会社からの公正な評価を受けるための戦略を考えることが大切です。
単に指示されたことをやるだけでなく、目標の定量化や成果の証明を自ら積極的にやっていく
将来的な職業選択への影響
リモートワークが長期化すると、キャリアパスが限定される可能性があります。
一方で、リモートワークに適したスキルを磨くことで、新たな職業領域に進出するチャンスも広がります。
何が自分にとって最適な職種なのか、戦略的に選択していきましょう。
まとめ
- リモートワークを最大限にいかせば、仕事もプライベートも充実させることができる
- メリットと表裏一体のデメリットや、リモートワークならではの不利もある
- リモートワークの特性を理解し、働き方や職種を自ら戦略的に変えていく必要がある
リモートワークは多くのメリットを提供しますが、それに伴うデメリットも十分に理解することが重要です。
個々の状況に応じて最適なバランスを見つけることが、成功の鍵となります。
今後、テクノロジーの進展と共に、リモートワークの形はさらに進化します。
その変化に適応し、持続可能な働き方を模索することが求められています。