- 仕事をしながら勉強時間を確保できず困っている
- 勉強時間確保のコツを知りたい
- 効率的な学習方法を身に付けたい
- 他の社会人の勉強タイムスケジュールを知りたい
多くの社会人が抱える悩みの一つに、「仕事が忙しすぎて勉強時間が確保できない」というものがあります。
仕事、家庭、勉強時間と、すべてに時間をかけるのは難しいですよね。
仕事や家庭に使う時間はどうしても必要なので、どうしても勉強が後回しになってしまいます。
でも、実は効率的な時間管理と少しの工夫で、毎日の勉強時間を確保することが可能です。
この記事では、忙しい社会人でも実践できる勉強時間の確保方法と、効率的な学習コツを解説します。
また、実際の学習イメージを持てるよう、残業時間別の社会人の勉強タイムスケジュールもご紹介します。
社会人が勉強時間を確保できない理由
仕事の忙しさ
多くの社会人が勉強時間を確保できない最大の理由は、仕事の忙しさです。
年収が高いほど平均残業時間も増えていく、というデータもあります。
勉強時間を確保しようとするキャリアアップに前向きな人ほど、勉強の時間を取りづらいというジレンマがあります。
家庭(家事・育児)の忙しさ
共働きが増え、働きながら家事・育児が必要に
家事・育児もまた、勉強時間が確保できない大きな理由の一つです。
子どもの世話や家事、パートナーと過ごす時間など、家庭生活が忙しいと、自分のための勉強時間を確保することが難しくなります。
しかし、そういった家族と過ごす時間も削ることはできません。
男女別でみると、家事や育児に時間を割くのはまだまだ女性の方が多いのが実状です。
しかし、共働き世帯が増え、その差は徐々に縮まっています。
性別にかかわらず、働きながら家事も育児もこなすことが求められる時代が来ています。
リフレッシュ時間の必要性
家庭生活で必要な時間は、家事・育児だけには留まりません。
実際、家族と過ごす時間は、家族のだんらんの場、やすらぎの場としても捉えられています。
仕事や家事の後で、リフレッシュするための時間も必要です。
適切に休息を取らないと、集中力は続かず効率的な学習も難しくなります。
目標を立てづらい
社会人には受験のような明確な目標がないことも
学生時代は、受験という明確な目標があり、スケジュールも勉強すべき内容も決まっていました。
しかし社会人は、勉強の目的はひとそれぞれです。
漠然とキャリアアップを目指しているだけでは、明確な期限も目標もありません。
具体的な目標がないと、どれだけ勉強すればいいのか、何を学べばいいのかが不明確になり、時間を確保するモチベーションも弱まります。
仮に資格取得を目標にしていても、学生の受験のように一発勝負ではなく、何度も受験のチャンスがあるとなると、真剣になりづらいです。
社会人の勉強時間は?
社会人の勉強時間の平均
働いている人の勉強時間の平均は1日20分弱
調査によると、勉強している社会人は週に123分(1日17~18分)の時間を確保しています。
これは、忙しい日々の中で学び続けることがいかに難しいかを示しています。
さらに言えば、これは勉強している人の勉強時間の平均です。
これに含まれない勉強時間が0分の人は、社会人全体の96%を占めるという結果が出ています。
勉強をしている人はごくわずかで、勉強している人も勉強時間は短い
高校生の勉強時間との比較
総務省の「社会生活基本調査(2006)」によると、次のようになっています。
平日のみ :7時間42分
土日を含む:6時間23分学校での授業を除いた勉強時間の平均については、
https://www.k-wam.jp/wamken/41183/
平日:1時間10分程度
休日:1時間30分程度
という統計もあります。
大学受験を控える高校時代、大学生の頃よりも勉強していたという社会人も多いのではないでしょうか。
高校生は1日平均で1時間以上は勉強できており、さらにこれに何時間もの授業時間も加わります。
1日1時間だとしても、高校生は社会人の3倍は勉強できているわけです。
この頃と比較して、社会人になってから「勉強時間が確保できない」と感じるのは自然なことに思えます。
どうしても社会人は勉強時間が大幅に少なくなる傾向にあります。
勉強時間と年収の関係
勉強している人の方が年収は高い
興味深いことに、勉強時間と年収は相関関係にあります。
年収1,000万円未満だと、1週間の勉強時間が1時間未満という人の割合が高まり、年収1,000万円以上の人との差は8~9倍になります。
一方、1週間の勉強時間が5時間以上になると、年収1,000万円以上の人が明らかに増えます。
このことから、仮に年収1,000万円以下であっても、勉強時間の長い方が年収も上がる可能性が高いとも言えます。
つまり、学びを続けることが、キャリアアップに直結することが多いのです。
社会人の勉強時間の確保方法
忙しい社会人でも勉強時間を確保するための基本的な方法を紹介します。
仕事前の勉強
仕事前に朝活として勉強するのは、最もおすすめのやり方です。
他の予定が入りづらく習慣化しやすいのが特徴です。
仕事前であるため、頭も疲れておらず集中して勉強できます。
一方、どうしても朝の早起きが苦手な人というのは一定数います。
無理に早起きしても、むしろ効率が下がることもあるため注意が必要です。
実は私も早起きが苦手で、このやり方は採用していません
通勤中の勉強
往復の通勤は、毎日必ずあるものであるため、勉強を習慣化しやすいです。
ただし、徒歩が含まれている、満員電車が通勤経路の人もいるなど、参考書を広げたりオンライン講義を受けたりするのが難しい、といった側面もあります。
しっかりとした勉強は朝や晩にやり、そこで学んだことの反復や、単語学習などの単純な暗記物をやるなど、他の勉強と明確に役割を分ける必要があります。
英語のリスニングや、スマホ勉強アプリの活用など、手軽にできる勉強を通勤中に行うことをおすすめします。
仕事後の勉強
退勤後も勉強に集中するチャンスです。
自宅のしっかりした環境で勉強できるなど、学習方法に制限が発生しない点がメリットです。
しかし仕事の終了時間が決まっていないと、繁忙期になると勉強時間が確保できない、習慣化できず勉強できる時間もつい甘えて他のことをやってしまう、といったデメリットもあります。
習慣化するためには、例えば「週に一度は定時で退社し、その時間を図書館やカフェで勉強に使う」など、工夫が必要です。
寝る前の勉強
その日のすべての用事を終わらせた後、就寝前に勉強するのもおすすめです。
寝る前に勉強したことは記憶にも残りやすくなります。
就寝時間を決めておけば、「様々な用事を終わらせた後から、就寝までの時間が勉強可能な時間」として明確になります。
残業や生活の用事が割り込んでも、趣味などの自由時間を減らして勉強時間を確保できます。
私も寝る前の1時間を勉強時間として確保しています
ながら時間の活用
- 家事をしながら:料理や洗濯をしながら聴けるオーディオブックやポッドキャストを活用。
- ランチを取りながら:ランチ中や、後の残り時間を利用して、短い記事を読むやクイズアプリで学習。
といった学習が可能になります。
通勤中の勉強も、ながら勉強の一種になります。
1日10分だけであっても、1か月間(30日間)やれば5時間になります。
短時間の勉強の効果は侮れません。
生活習慣の見直し
そもそも勉強時間を確保できない理由として、生活習慣の乱れがあることも
これまでご紹介した通り、勉強時間を確保できるタイミングは多くあります。
それでも勉強時間を確保できていないのは、習慣化できていない、生活習慣が乱れている、というところに理由がある場合が多いです。
そうすると、以下のような悪循環に陥ってしまいます。
- 夜更かしをしてしまい、朝早起きできず仕事前の勉強をできない。
- 通勤中も眠くて勉強できない。
- 仕事に集中できず残業時間がのびる。
- 夜もぼーっとしていつの間にか時間が過ぎている。
「夜型生活になり、夜中にようやく頭がすっきりしてくる。その日なにもできていない不満足感から、趣味など好きなコトに時間を使ってしまい、夜更かしを繰り返す」といったことに心当たりがある方もいるのではないでしょうか?
こういった方は、勉強時間の確保の前に、起床と就寝の時間を規則的にするよう、生活習慣から見直すことをおすすめします。
勉強時間を効率的に使うためのコツ
勉強時間が限られている社会人にとって、時間を効率的に使うことは欠かせません。
ここからは勉強時間の管理方法と学習効率を高めるためのコツを紹介します。
目標と期限を決める
社会人の勉強では、大学受験などと異なり、目標と期限が曖昧なこともあります。
目標が定まらないままだと、無駄な勉強も増え効率は上がりません。
また、期限が決まっていないとついダラダラと過ごしてしまいモチベーションを保つことは難しいです。
「SMART」とは、適切で明確な目標を立てるために欠かせない5つの要素を含んだ、目標設定のためのフレームワークです。
S(Specific:具体的に)
https://mba.globis.ac.jp/careernote/1567.html
M(Measurable:測定可能な)
A(Achievable:達成可能な)
R(Related:経営目標に関連した)
T(Time-bound:時間の制約がある)
毎日1時間勉強する、○○の資格を取得する、というのは目標としては不十分です。
例えば資格取得を目的とするのであれば、「R(Related:経営目標に関連した)」と「T(Time-bound:時間の制約がある)」も明確にする必要があります。
「経営目標に関連した」は、「自分が所属する部署の目標、会社の戦略・方針に沿っているか?」を指します。
個人にあてはめると、「自分の中長期的なキャリアプランに沿っているか?」となります。
つい資格取得が目的となりがちですが、何のために勉強するのか、資格を取得して何をするのか、忘れないようにしなければなりません。
また、資格取得の期限を定め、そこから逆算して具体的な学習計画を立てる必要があります。
朝勉強や就寝前勉強を習慣化する
人のモチベーションにはどうしても浮き沈みがあります。
頑張ろう、と思ってもなかなか頑張れないものです。
毎日同じ時間に勉強することで、体が自然と学習モードに入るようにすることが重要です。
特に自分を奮い立たせることなく、その時間になったら勉強していることが当たり前、であれば継続しやすくなります。
勉強をはじめれば、5分もすればいつの間にかだんだんと集中できるようになります。
集中力は、勉強を始める前に高まるものではなく、勉強しながら次第と高まっていくものです。
スキマ時間の活用
1日10分だけであっても、1か月間(30日間)やれば5時間に
「ながら時間の活用」でもお伝えしましたが、たった10分であっても積み重ねればかなりの勉強時間になります。
仕事や家庭生活で忙しくまとまった時間を取れずとも、5分、10分といった単位でスキマ時間は必ずあります。
たった数分と軽視をせずに、スキマ時間には音声教材の視聴やスマホアプリでの学習など、短時間でできる勉強を進めるようにしてください。
休日勉強を取り入れる
数時間まとめて勉強するチャンス
平日どうしても時間を取るのが難しければ、平日や勉強や家庭のための時間と割り切り、休日にまとめて勉強を進める必要があります。
もちろん休日もやることはありますが、きちんと勉強の目的を家族に伝えて、土日の内のどちらか半日など、事前に決めておいた時間を勉強時間にあてられるよう調整してください。
休日勉強は週末にしかないため、なかなか習慣化が難しい面もあります。
時間を決めて図書館やカフェで勉強するなど、時間・環境を固定して習慣化することも重要です。
勉強時間の管理アプリ活用
勉強時間の可視化でモチベーションアップ
スキマ時間の活用などをしていると、自分がどれくらい勉強できているのか分かりづらくなります。
また、仮に1日1時間の勉強を目標にしていたとしても、日によって勉強時間にばらつきがあると、自分が目標通りできているのかどうかもわからず、次第に勉強がおろそかになっていくこともあります。
そのため、勉強時間をアプリを使って記録して可視化することをおすすめします。
勉強時間の目標に対して、自分がどれだけ頑張っているかが分かりモチベーションが上がります。
また、平日勉強時間が確保できていない場合、どれくらい勉強時間が不足しているのか一目で分かり休日にそれを補うといったことも簡単にできるようになります。
学習記録アプリのStudyplus(スタディプラス)は、科目や教材ごとの勉強時間を記録でき、日・週・月毎のグラフ表示もできるためおすすめです。
短時間の集中学習(ポモドーロテクニック)
25分間集中して学習した後、5分間の休憩を取る
1時間の勉強時間を確保できていても、実は人の集中力はそこまで長く続きません。
本当に深く集中できる時間は15分程度といわれています。
キリのいい数字として、25分学習・5分休憩を繰り返すポモドーロテクニックが広く普及しています。
だらだらと長時間勉強するよりも、短時間で効率的に勉強を進められます。
ポモドーロテックニックを実践できるアプリも多く出ていますが、意外と物理的なタイマーがあると残り時間がパッと見てわかるのでおすすめです。
私は仕事にも勉強にもポモドーロタイマーを使っています
学習効果を高める環境整備
せっかく確保した勉強時間の効果を最大限に発揮する
社会人は勉強時間の確保が困難です。
苦労して手に入れた勉強時間は、少しも無駄にせず、最高の環境で集中して勉強できるようにすべきです。
カフェや図書館へ行く、というのも一つの勉強環境整備の手段になります。
また、近年ではオンラインでの学習教材が豊富に提供されています。
実は在宅勤務の環境は自宅学習にとっても最適な環境になります。
パソコンを使って勉強をする機会の多い方は、ぜひ以下の記事も参考にして環境を整えてみてください。
毎日勉強している社会人の平日タイムスケジュール
勉強時間の確保に向けて、具体的なスケジュールを参考にするとイメージがわきやすいです。
- 「朝食~朝の支度~家を出る」まで1時間
- 09:00-18:00までの勤務(8時間+休憩1時間)
- 片道1時間の通勤
- 夕食、入浴に1時間 ※帰宅後早めの入浴
- 睡眠7時間
上記を条件として、月間残業時間別のタイムスケジュールをご紹介します。
私も「月20時間残業 タイムスケジュール」に近い生活を送っています
残業なし タイムスケジュール
- 07:00-08:00 朝支度
- 08:00-09:00 ★出社(通勤)
- 09:00-18:00 勤務
- 18:00-19:00 ★退社(帰宅)
- 19:00-20:00 夕食・入浴
- 20:00-24:00 ★自由時間
- 24:00 就寝
通勤往復の2時間と4時間の自由時間が、勉強のチャンスです。
就寝を1時間早め、起床も1時間早めて朝活する、といった生活も柔軟に可能です。
通勤中は音楽を聴いてゆったりする、1時間を平日家事にあてる、2時間を趣味に費やす、といったことをしてもなお、1時間の勉強時間が残ります。
月20時間残業 タイムスケジュール
- 07:00-08:00 朝支度
- 08:00-09:00 ★出社(通勤)
- 09:00-19:00 勤務(1時間残業)
- 19:00-20:00 ★退社(帰宅)
- 20:00-21:00 夕食・入浴
- 21:00-24:00 ★自由時間
- 24:00 就寝
通勤往復の2時間と3時間の自由時間が、勉強のチャンスです。
残業なしに比べ、1日1時間ほど自由に使える時間が減ります。
上手く時間を使えば、勉強時間を確保する余裕は十分にあります。
ただ、子育てや家族の時間を重視すると、少し余裕は無くなってきます。
月30時間残業 タイムスケジュール
- 07:00-08:00 朝支度
- 08:00-09:00 ★出社(通勤)
- 09:00-19:30 勤務(1.5時間残業)
- 19:30-20:30 ★退社(帰宅)
- 20:30-21:30 夕食・入浴
- 21:30-24:00 ★自由時間
- 24:00 就寝
通勤往復の2時間と2.5時間の自由時間が、勉強のチャンスです。
残業なしに比べ、1日1.5時間ほど自由に使える時間が減ります。
月40時間残業 タイムスケジュール
- 07:00-08:00 朝支度
- 08:00-09:00 ★出社(通勤)
- 09:00-20:00 勤務(2時間残業)
- 20:00-21:00 ★退社(帰宅)
- 21:00-22:00 夕食・入浴
- 22:00-24:00 ★自由時間
- 24:00 就寝
通勤往復の2時間と2時間の自由時間が、勉強のチャンスです。
残業なしに比べ、1日2時間ほど自由に使える時間が減ります。
月40時間を超えたあたりから勉強時間の確保の難易度がグッと上がります。
習慣化するとしたら、帰宅後「家族が寝静まった夜中の静かな時間に集中して1時間勉強」といった形が現実的です。
まとめ
- 仕事や家庭生活が忙しく社会人は勉強時間の確保が難しい。
- 勉強をしていない社会人の方が圧倒的に多い。
- 勉強する社会人ほど年収は高くなっていく。
- 毎日勉強できている人は「習慣化」が上手い。
- せっかく確保できた勉強時間を無駄にせず最大限に活かす。
勉強時間を確保し効率的に利用することは、忙しい社会人にとってともて難しい事です。
だからこそ、勉強時間を確保し、学習の習慣化に成功すれば周りに大きな差を付けられます。
今回の記事で紹介したコツを活用し、自分に合った勉強方法を見つけてください。
仕事が忙しくて勉強時間が確保できず、キャリアアップや年収アップをできない悪循環に陥っている場合、思い切って仕事を変えるのも一つの選択肢です。
また、通勤で満員電車に乗る必要があり勉強が進められないような方は、リモートワーク(在宅勤務)制度が職場にあれば積極的に利用することをもおすすめします。
フルリモートは難しくとも、週数回だけ在宅勤務のハイブリッドにするだけでも、かなり生活しやすくなります。
私もリモートワーク(在宅勤務)をはじめてから、勉強時間やブログ執筆の時間を確保しやすくなり助かっています
リモートワーク(在宅勤務)については、以下に詳しくまとめています。
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