- 月20時間残業の手取り額一覧を知りたい
- 月20時間残業が多いのか、きついと感じるのは甘えなのか知りたい
- 月収や手取りを上げる対策を知りたい
月20時間ほどの残業の場合、手取りを少ない、と感じている人も少なくありません。
基本月給別の、月20時間残業の残業代や、手取りの一覧を解説します。
また、「月20時間の残業」は多いと感じる人もいれば、少ないと感じる人もおり、判断の別れやすい残業量です。
そのため、残業を「きつい」という人に対して「甘え」だと厳しい意見が向けられることもあります。
この記事では、残業20時間の生活イメージとメンタルへの影響、そしてそれを「甘え」と見るべきかどうかについても詳しく掘り下げます。
ちなみに私は、月20時間の残業はちょっとキツイと感じます
月20時間残業の月収と手取り
月収と手取りの計算方法
残業手当は通常の労働賃金の「1.25倍以上」の割増率で支給
月20時間残業した場合の月収は基本給に残業手当を加算したものになります。
残業手当は通常、基本時給の1.25倍から1.5倍で計算されます。
月20時間残業の場合、夜間作業は少ないことが一般的なため、基本時給の1.25倍とします。
所定労働時間は「1日8時間×20日間=月180時間」として扱います。
funjobの給与シミュレーションをもとに以下の条件で計算します。
- 就業地:東京都
- 年齢:40歳未満
- 扶養人数:0人
- 交通費支給:0円
月20時間残業の基本月給・残業代・手取り一覧
基本月給 | 月20時間の残業代 | 月収 手取り額 | 年収(賞与無し) |
---|---|---|---|
160,000円 | 20,000円 | 151,008円 | 2,160,000円 |
170,000円 | 21,250円 | 160,497円 | 2,295,000円 |
180,000円 | 22,500円 | 170,025円 | 2,430,000円 |
190,000円 | 23,750円 | 178,090円 | 2,565,000円 |
200,000円 | 25,000円 | 188,922円 | 2,700,000円 |
210,000円 | 26,250円 | 197,057円 | 2,835,000円 |
220,000円 | 27,500円 | 207,879円 | 2,970,000円 |
230,000円 | 28,750円 | 215,954円 | 3,105,000円 |
240,000円 | 30,000円 | 224,088円 | 3,240,000円 |
250,000円 | 31,250円 | 234,921円 | 3,375,000円 |
260,000円 | 32,500円 | 242,985円 | 3,510,000円 |
270,000円 | 33,750円 | 253,828円 | 3,645,000円 |
280,000円 | 35,000円 | 261,972円 | 3,780,000円 |
290,000円 | 36,250円 | 272,725円 | 3,915,000円 |
300,000円 | 37,500円 | 280,869円 | 4,050,000円 |
310,000円 | 38,750円 | 291,732円 | 4,185,000円 |
320,000円 | 40,000円 | 299,756円 | 4,320,000円 |
330,000円 | 41,250円 | 307,901円 | 4,455,000円 |
340,000円 | 42,500円 | 318,763円 | 4,590,000円 |
350,000円 | 43,750円 | 329,516円 | 4,725,000円 |
基本月給が高くなるほど、同じ残業時間でも残業代は高くなります。
月20時間の場合、手取りの中で残業代が占める割合はそこまで高くないことも分かります。
月2~3万ほど手取りをふやしたいときに20時間の残業は有効ですが、さらに手取りを上げたい場合は、基本月給を上げるか残業時間を大幅に増やすしかありません。
月20時間残業の生活と影響
一般的な平均残業時間との比較
月20時間の残業は平均よりわずかに少ない程度
月間の平均残業時間は、2023年は約23時間です。
長時間労働のイメージのある「IT・通信・インターネット」は意外にも他業界の水準と大きく変わりません。
生活イメージ
- 毎日1時間の残業
- 09:00-19:00までの勤務(8時間+休憩1時間)
- 片道1時間の通勤の場合、08:00-20:00までを仕事のために使う
月20時間残業による生活イメージは上記の通りです。
どう感じるでしょうか?
私は「1日1時間の残業でも、意外と自分のために使える時間が少ないな」と感じました
健康づくりのために必要な睡眠時間は7時間前後と言われています。
また、朝の支度に1時間ほどかかる人も多いでしょう。
そう考えると、1日のうちに「支度1時間+通勤往復2時間+仕事9時間+睡眠7時間=19時間」で、5時間が残ります。
ここからさらに、食事や入浴といった時間も必ずかかってくるため、実際の自由時間はもっと減ります。
メンタルへの影響
残業が多いほどストレスレベルが高いという、見事な相関関係にあります。
しかし、残業20時間前後の人もかなりの割合でストレスを感じていることが分かります。
月間の時間外労働が多いほど、疲労感や抑うつ感が高まることが分かっています。
残業によるうつ病リスクについては、以下の記事にまとめています。
月残業20時間は「きつい」のは甘えか?
結論からお伝えすると、「きつい」と感じるのは甘えではありません。
残業時間だけでは測れない影響
きついかどうかは残業時間だけで測れない
残業時間が多いほどストレスが高まるのは事実です。
しかし、きついかどうかは以下の要素も関係し、残業時間だけでは決まりません。
- 業務内容
- 業務量や密度
- 目標達成のプレッシャー
- 人間関係
- 休みの取りやすさ
- 通勤時間
- etc……
単に時間で残業の負担を評価するのではなく、仕事の内容、業務の緊張感、心理的なプレッシャーなど、その他の要素を考慮に入れる必要があります。
業務量や人間関係の影響
残業が「きつい」と感じるかどうかは、単純な時間の長さだけでなく、業務の量や人間関係の質に大きく依存
仕事が多岐にわたり、締め切りが厳しいと、残業が少なくとも仕事のプレシャーは高まります。
また職場の人間関係が複雑であると、残業の長さに関わらず感じるストレスが増大します。
これらの要因が組み合わさることで、実際の残業時間以上の精神的負担を感じることがあります。
仕事の準備や通勤の時間
残業時間に加えて、仕事の準備や通勤時間も全体の労働負担を増やす要因に
通勤時間が長い場合や、仕事前の準備が必要な職種では、勤務時間外にも多くのエネルギーが割かれ、これが全体的な疲労感に影響します。
これらの要素を考慮に入れると、月20時間の残業がさらに負担に感じられる場合があります。
通勤や仕事の準備を喜んでやっている人ってあまりいないですよね?
月残業20時間は「ちょうどいい」のか?
月残業の「ちょうどいい」基準とは何か?
ちょうどいい残業時間など存在しない
残業時間に関係なく、ストレスや抑うつ感を覚える人が一定数いる、ということはこれまで見てきたとおりです。
また、残業が増えれば増えるほど、ストレスレベルも高まります。
個々人で見れば「ちょうどいい残業時間」というのは存在するでしょうが、共通の基準というものは存在しません。
ストレスの観点だけを見れば残業はゼロの方が望ましく、給与の観点では残業代ではなく基本月給が高いのが理想です。
月残業20時間がちょうどいいと言われる理由
ストレスと手取り増のバランスがいい
記事の前半でご紹介しましたが、月残業20時間の残業は、平均と同じかちょっと少ないくらいです。
残業が全くないと手取り額が減ってしまいますし、残業が多すぎるとストレス過多になります。
そのため、「月残業20時間がちょうどいい」と感じる人が多くいるのも自然な子ことです。
ホワイト企業は多いのか?
残業が平均に近く、ブラック企業は少ない
残業時間が過多になっていない企業は、ブラック企業ではなくホワイト企業寄りである傾向が強いです。
ただし、ホワイトかどうかは残業時間だけでは決まりません。
離職率、有給種痘率、平均勤続年数、福利厚生など、多角的に見て判断するようにしましょう。
残業時間を減らす対策
月20時間の残業が多いと感じているのであれば、対策しなければなりません。
- 役割の明確化
- 業務の棚卸と効率化
- 生産性の向上
- 上司とのコミュニケーション
- 自分の仕事が終われば帰る
といったことを意識する必要があります。
詳しくは以下の記事でまとめているため興味のある方はご覧ください。
月収や手取りを上げる対策
現職場でのキャリアアップ・昇進
残業代を増やすより基本月給を増やす
基本月給が高い方が、全体の手取り額が増えるというのは、これまで見てきたとおりです。
月20時間残業であれば、どうにか自己研鑽の時間も確保できる水準です。
自分のストレスレベルや生活への影響をみながら、いまの職場でさらに活躍するための資格やスキルの習得を進めることが重要です。
転職
年収は個人の努力ではなく、業界・職種・企業規模である程度決まる
給与の高い職場への転職を検討することも、有効な手段です。
転職市場での需要が高い職種や業界を知り、転職活動を進めることが重要です。
仕事内容を変えたくない場合は、スキルアップしたうえで、同種のさらに年収の高い別企業に転職することもできます。
リモートワークの導入
通勤時間の削減で、残業増や自己研鑽によるキャリアアップを
リモートワークを導入することで、通勤時間が削減され、より柔軟な生活スケジュールを組むことができます。
フルリモートは難しくとも、出社とリモートワークのハイブリッドができる制度が職場にあれば、積極的に活用しましょう。
体力やメンタルに余裕があれば残業を増やしてもいいですし、自己研鑽の時間にあててキャリアアップを目指すことも可能です。
リモートワーク(在宅勤務)については、以下に詳しくまとめています。
\ はじめての方はこちらから /
- リモートワーク求人の探し方
- おすすめの資格
- リモートワーク(在宅勤務)に必要な環境
- 初心者でもできる職種・高収入な職種
まとめ
- 月20時間の残業で手取りは増える
- 大幅に増やしたい場合は基本月給が重要
- 月20時間残業は平均よりわずかに少ない程度
- 残業時間に関わらずストレスを感じる層はかなり多い
残業20時間での残業をきついというのは、まったくもって甘えではありません。
それなりのストレスレベルになりますし、自分のために使える時間は意外と少ないものです。
きついかどうかは、個人の感覚や職場環境によって決まり、絶対の基準というものは存在しません。
「甘えかどうか」を気にするのではなく、「自分がどう感じているか」を大事にし、今後どうしていくべきか考えましょう
残業時間を減らしワークライフバランスを確立することは非常に重要です。
以下の記事では、ワークライフバランスの取れる仕事探しを詳しく解説しています。