在宅勤務ばかりする人はずるいとねたまれる?出社する人に負担が増えて不公平?課題と解決策を解説【リモートワークの悩み】

このような方のための記事です
  • 在宅勤務をしているが、周りに良く思われていないか不安
  • 職場に在宅勤務ばかりしている人がいてズルいと感じる
  • 不公平感を解消するための解決策を知りたい
以下を「ICTを活用した在宅勤務」として扱います
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  • 在宅勤務
うめ

フルリモートワーク(在宅勤務・テレワーク)を実践するうめです

リモートワークの普及が進み、在宅勤務を中心に働く人たちが増えています。

しかし、これが原因で職場に「ねたみ」や「不公平感」が生じるケースも少なくありません。

一つの職場で、全員が在宅勤務ができる環境というのはほとんどないためです。

基本的には、出社と在宅勤務のハイブリッド方式であったり、職種や雇用形態によって在宅勤務できる人とできない人が分かれることになります。

在宅勤務ばかりしている人は、楽をしているように見られて同僚からねたまれるリスクがあります。

また、出社している人から見れば、自分たちにばかり一部の業務が過多より、強い不公平感を覚えることがあります。

この記事では、在宅勤務がそうしたねたみや不公平感につながる原因や、その解決策を詳しく解説します。

問題は在宅勤務をする人ではなく、職場の制度や環境にある

目次

在宅勤務ばかりする人の理由・背景

家庭の事情

多くの人が在宅勤務を選ぶ最も大きな理由の一つは、家庭の事情です。

子育てなど家庭のために時間を使う必要のある従業員にとって、在宅勤務は仕事と家庭のバランスを取る上で非常に重要な働き方です。

例えば、小さな子どもがいる親は、学校からの帰宅時間に合わせて仕事のスケジュールを調整できるため、急な病気や学校行事などに柔軟に対応することが可能です。

職種によっては在宅勤務が適している

在宅勤務が適している職種もあります。

例えば、プログラマーやライターなど、インターネットを使って仕事を完結できる職種では、オフィスにいる必要性が低いため、在宅勤務で効率的に仕事を進めることができます。

通勤時間が無くなることで、仕事のためのスキルアップや資格取得の時間を確保しやすくなります。

また、オフィスではなかなかできない、自分にとって最適な環境作りも可能です。

ITに限らず、経理職など、幅広い業界で在宅勤務・リモートワークが可能な職種が増えてきています。

在宅勤務に対する「ずるい」というねたみ・不公平感

実施者にとってはメリットの多い在宅勤務ですが、それが職場でのねたみ・不公平感へとつながることも少なくありません。

ここからは、出社する人が不公平感を覚えてしまう原因をみていきます。

在宅勤務したくても出社しなければならい

在宅勤務が認められる人とそうでない人がいるため、出社が必須の従業員からは不公平感が生じる

冒頭でもお伝えしましたが、全員が在宅勤務できる職場はあまりありません。

在宅勤務ができる人、したいけどできない人がどうしても出てきてしまい、それが不公平感へと繋がります。

希望者が全員在宅勤務できる環境が整わない限り、ねたみや不公平感を完全に取り除くことはできません。

会社で公平性を保つ制度が整っていない

在宅勤務・リモートワークは会社にとっても新たな取り組みになります。

従業員の働きやすさを考えて在宅勤務の制度を導入したものの、一方で引き続き出社する人へのケアというのは忘れられがちになります。

在宅勤務が増えてそのメリットを享受できる人が増えるのはいいことですが、同時に出社する人の働きやすさをどう上げていくかを考えなければいけません。

職種によっては在宅勤務ができない

ITエンジニアや経理職など、リモートワークをしやすい職種がいくつか存在します。

一方で、在宅勤務が難しい職種も一定数存在します。

例えばお客様先訪問が頻繁にある営業職や、紙での業務が残っている事務職などは、どうしてもオフィスへの出社が必要となることがあります。

WEB会議やペーパーレス化も進んでおり、実は営業職や事務職でも在宅勤務が可能な環境は整いつつありますが、その導入は業界や会社によって大きくバラツキがあるのが現状です。

接客のある販売職はもとから在宅勤務の実施率も低く、営業職についても実施率が下がっている傾向にあります。

安定的に在宅勤務が続いているのは、研究職や技術職といった、自身の専門性を活かした仕事が多くなっています。

国土交通省 令和4年度のテレワーク人口実態調査結果

年次・雇用形態などによって制度適用の差がある

企業によっては、在宅勤務の適用が年次や職種、雇用形態によって異なる場合があります。

正社員と契約社員で異なる扱いがあると、不公平感が生じ、職場の士気に影響を及ぼすことがあります。

もちろん公平性を考えると雇用形態によって差が生まれるのは避けるべきですが、セキュリティなどの観点でどうしても制度上分けられてしまうことがあるのが現状です。

また、新入社員などの新人も在宅勤務の対象外となるケースがあります。

育成期間中である場合はオフィスで様々な仕事を覚えなければいけませんし、新人特有のメンタルケアにも気を遣う必要があるためです。

チームリーダー・指導者など責任ある立場だと在宅勤務できない

チームの主力、リーダーとして働く人で、在宅勤務できない人がいます。

新人や未経験者の指導やフォローをしなければならないためです。

会社に貢献をし、責任感を持ってハードワークをこなし、後輩の指導までしているのに、そのせいで自分が在宅勤務をできないとなると不公平感が募ります。

もちろん管理職でも在宅勤務をしている人は多くいますが、直接後輩の指導をしなければならないチームリーダー・主任レベルの人が、むしろ在宅勤務をしたくてもできない、といった状況に陥ることがあります。

こうした人は仕事ができ、在宅勤務でより効率を上げて成果を出せば、本人にとっても会社にとってもいいことですが、どうしてもそうできない事情もあるということです。

遠方に住む人や子育てをする人が優先的に在宅勤務することも

仕事内容は同じなのに差が付けられると強い不公平感に繋がる

例え職種や雇用形態が同じで、仕事内容が近くても、在宅勤務できる人とできない人が分かれることがあります。

紙を扱う一部業務や、WEB会議ではなく対面での商談を希望するお客様への対応など、どうしてもオンライン化できない仕事があります。

基本的には在宅勤務できる仕事であっても、誰かがたまにオフィスで対応しなければならない状況は発生します。

そうした時、遠方に住んでいて通勤の負担が大きい人や、子育てのため家にいる必要のある人が、優先的に在宅勤務を行うことがあります。

出社している人からすれば、自分も生活が大変なのに、他の人がひいきされている感覚となるのは自然なことです。

在宅勤務は楽なだけという誤解

在宅勤務をしたことのない人から見ると、在宅勤務は「楽をしている」ように見えることがあります。

通勤がないというのはシンプルに大きなメリットになりますし、在宅勤務者は働いている姿が見えないため、サボっている・ゆるく働いているのではないかという疑念は払しょくできません。

しかし、在宅勤務者も同じく期限に追われたり、職場と同等、あるいはそれ以上の成果を出すために努力しています。

これまでのように働いている姿勢でアピールすることができず、純粋にそのアウトプット、仕事の結果で自身の貢献を証明する必要があるためです。

実際、在宅勤務者は適切に評価されないリスクを抱えながら働いています。

公益財団法人 日本生産性本部

リモートワーク・テレワークによる人事評価について、「差はないと感じている」人が多数派です。

一方で管理職の28.1%は何らかの差を感じており、社員にとっては「自身の成果の客観的な証明」や「管理職とのコミュニケーション」が重要であることが分かります。

出社する人へのしわ寄せ・負担とは

一部業務が出社している人へ偏る

在宅勤務が可能な業務とそうでない業務があるため、物理的に出社する必要がある業務は自然と出社する従業員に集中します。

これにより、一部の従業員に過度な負担がかかり、職場内の不公平が生じることがあります。

急激に在宅勤務・リモートワークが普及しましたが、その制度を作る側の総務部や、紙ベースの仕事を行う事務や経理職だけが出社する、といった状況は多くの会社で発生していました。

雑務を任せられやすい

オフィスに出社する従業員は、雑務や急な対応が必要な業務を任されやすい、といった状況にあります。

これは在宅勤務者が物理的にオフィスにいないため、出社している従業員が手軽に対応できると見なされるためです。

ちょっとした作業があるときに、近くにいる人や、すぐに話をして依頼できる人に仕事が集中してしまうというのはよくあることです。

在宅勤務は実施者のわがままか?

在宅勤務は正当な権利

多くの企業では、在宅勤務は就業規則に定められていて、従業員の権利として認められています。

その制度の中で在宅勤務を行うのは、何かズルをしているわけではなく、正当な権利を行使しているにすぎません

在宅勤務の方がワークライフバランスを取りやすかったり、仕事の成果を上げやすかったりするのであれば、積極的に利用すべきです。

不公平感は実施者ではなく制度や社風の問題

在宅勤務に対する不公平感は、実施者個人の問題ではなく、企業の制度設計や社風に起因するもの

在宅勤務は実施者の権利であり、仕事の成果を最大化するために、会社や組織にとっても良い事であるはずです。

しかしそれが不公平感を生んでしまうのは、会社の制度やその運用が成熟していないためです。

企業にとっては単に在宅勤務の制度を作るだけでなく、出社する人も在宅勤務をする人も、全従業員が納得できる形で適用することが重要です。

在宅勤務へのねたみ・不公平感の解決策(企業)

評価による公平性の担保

在宅勤務者と出社勤務者間の公平性を担保するためには、成果主義の評価システムを導入することが効果的です。

これにより、どこで働いているかではなく、どれだけの成果を出しているかで評価されるようになります。

成果を可視化し、客観的な数値で判断できるようになれば、在宅勤務者が楽をしているという誤解を解き、不公平感をやわらげることができます。

通勤者と在宅勤務者の公平な業務配分

出社の頻度を公平にするのではなく、業務量を公平にする

業務の公平な配分は、在宅勤務と出社のバランスを取る上で重要です。

書類の処理や対面でのお客様への対応は、在宅勤務者にはどうしてもできません。

その分、オンラインで処理できる電子契約や決裁、オンラインミーティングは在宅勤務者が多く対応するなど、公平な業務配分をすることが必要です。

郵便物は出勤した人が、メーリングリストへのメールは在宅勤務者が対応するなど、全体の業務量や職場の状況に合わせて、最適な配分を見つけましょう。

在宅勤務適用の拡大

希望者が全員在宅勤務できることが理想

不公平感を取り除く最大の対策は、「誰でもしたい人がしたい時に在宅勤務できる」環境を整えることです。

出社している人が、出社しなければならない理由をリストアップし、一つ一つ潰していく必要があります。

契約や請求など、電子化・ペーパーレス化を実現するサービスが多く提供されています。

電話も個人の業務携帯端末へ転送できますし、会議や商談も基本的にはオンラインで実施できます。

オフィスで対応が必要な業務はできる限り絞り込み、「どうしてもオフィスで必要な業務のみ、出社を希望している人で対応したり出張で対応したりする」ようにしましょう。

在宅勤務へのねたみ・不公平感の解決策(従業員)

業務内容・業務量の可視化

ねたみ・不公平感は「自分に作業が偏っている」ということから起こることが多いです。

在宅勤務ではその作業が見えづらく、出社している人からしたら「在宅勤務で、あんな簡単な作業にこんなに時間がかかっている理由が分からない」「自分の仕事を頑張って終わらせているのに、出社していたら新しい作業を割り振られる」といった不満につながります。

何か業務をチームで分担してやっているのであれば、全体の業務に対して自分がこなしている量、出社しているから任されている作業をリスト化しましょう。

その上で、しっかりと作業の負担軽減や割り振りの見直しを上司に相談してください。

ただ不満を言うだけでは環境はなかなか変わりませんが、具体的な数字をもとに相談されれば、上司も対応せざるを得ません。

上司との相談

普段から上司に気軽に相談しやすい、1on1(一対一の定期的な面談)といった仕組みを取り入れると、職場の課題解決につながることがあります。

在宅勤務ができない理由として「これまでそうしていたから」という理由で従来通りの運用を行い、業務上在宅勤務が難しくなっていることも少なくありません。

冷静に考えれば別のやり方でも問題ない、といったことは多く、しっかりと上司と部下でコミュニケーションを取り「本当にオフィスでないとできない仕事か?」の整理を進めましょう。

オフィス必須の業務を減らせれば、フルリモートは難しくとも、出社と在宅勤務を日によって組み合わせて行うハイブリッドワークは実現できます。

在宅勤務が主流の会社へ転職

制度や環境が整うのを待っていたらいつになるか分からない

在宅勤務を望む従業員にとって最終的な選択肢として、リモートワークを積極的に推進している企業への転職も考えられます。

公益財団法人 日本生産性本部

リモートワーク(テレワーク)が制限・廃止されても、いまの勤め先で継続して働く意向のある人は過半数を超えます。

一方で16.4%の従業員が退職を検討する意向を示しています。

国土交通省 令和5年度のテレワーク人口実態調査結果

その他の調査で年代別にみると、「出勤指示に従わない・勤務先と交渉」という人は10-30代では30%強います。

また、転職や独立を検討する人も10%強います。

多様な人材の確保に力を入れる企業は、リモートワーク制度の整備に力を入れることが予想されます。

これまでお伝えした通り、「在宅勤務をしたいのにできない」「在宅勤務をしている人へのねたみ・不公平感がある」というのは、会社の制度や環境が未成熟であることに起因します。

もちろんそうした現状を把握し、積極的に改善を職場に提案することも大切ですが、どうしても変化には時間を要します。

在宅勤務・リモートワークの制度がしっかりと整った会社への転職が、最短での解決策となることもあります。

うめ

リモートワークの職種について、以下に詳しくまとめています。

まとめ

  • 在宅勤務へのねたみ・不公平感は会社の制度や運用に成熟していない点があるため
  • 出社する人に一部業務が偏る現状がある
  • 評価制度・仕事の分担の最適化が欠かせない
  • 改善を待てなければ在宅勤務が一般的な会社への転職も

在宅勤務は多くのメリットを提供する一方で、職場内でのねたみや不公平感を生じさせることがあります。

これらの問題を解決するためには、企業が明確で公平な在宅勤務ポリシーを設けること、従業員が互いの働き方を尊重し合うことが必要です。

うまく活用することができれば、在宅勤務は仕事の成果を最大化し、在宅勤務者にとっても出社する人にとっても、メリットのある働き方です。

うめ

不公平感を解消するための環境づくりを積極的に考え、職場にも提案していきましょう

リモートワーク(在宅勤務)については、以下に詳しくまとめています。


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